放射線が引き起こす現象に関しては、まだ不明な点が多いために、様々な推測が生まれてきているのが現状ですが、少しずつですが、自然に対する影響。我々に対する影響がわかってきているようです。

そんな中の一つに、放射線は微生物を死滅(もしくは減らす)といった考えがあるそうです。

□ チェルノブイリ原発事故の立ち入り禁止区域では今何が起きていて、福島では何が起きるかもしれないのか - GIGAZINE
放射線のないエリアでは葉っぱの70〜90%が分解されて袋の中からなくなりました。しかし、放射線が存在するエリアに置いたバッグの約60%は元の重さのまま残っており、袋の中に詰めた葉っぱが全てなくなることはありませんでした。

Radiation Dosimeter (放射線量計)
Radiation Dosimeter (放射線量計) / h_okumura


つまり、落ち葉が分解されづらいということから、微生物が減っているのではないか?といった考えにつながり、
そこから放射線は微生物を死滅(もしくは減らす)させる効果があるのではないかという結論に至ったようです。

なお、放射線ホルミシスという考え方もあり、この考えで行くと微生物が減っているのではなく、
生命力がアップしているのだということになってくるのだと思います。

これの一つの由来となっているのが広島の原爆被害者の平均寿命です。

□ 原爆被爆者の平均余命に関する研究
本研究では,広島大学原爆放射線医科学研究所に登録されている被爆者228,764人(男性103,050人,女性125,714人)を用い, 1975,1980,1985,1990,1995年の各年次における被爆者の生命表を作成し平均余命を算出した。(中略)1975〜1995年において,被爆者の平均余命は男女ともに年々延びており,50-54歳の平均余命の延びは,男性2.45年,女性4.32年であった。また,1975年と比べて,男性で1985年以降,女性で1980年以降,平均余命は有意に延びていた。

他にこんな例も報告されています。

□ 放射能による健康障害│標準医療情報センター
インドのケララ地方、ブラジルのガラパリ地域、イランのラムサル地域、中国の陽江地域などでは他の地域と比較するとかなり高いことが知られています。なかでもイランのラムサル地域では最も高く、世界の平均の55〜200倍(年間200mSv)にも達すると報告されています。その源はラジウムとトリウムです。それにも拘らず、その地域の人々の平均寿命は世界平均寿命より長いようです。その理由は明らかでありません。

落ち葉が分解されずに残るというのもそうですが、広島の原爆被害者の平均寿命が伸びていることや、放射線の強い地域での平均寿命が世界平均より長いことなど、これらは全て一つの客観的事実でしかありません。
このことがすぐに、放射線が体に良いとか体に悪いとかいう話に繋がってくるわけではありません。
ただ、闇雲に放射線(放射能)は危険であると声高に言うことが正しいとは自分は思っていません。
(もちろん、放射線が体にいいというのも同様ですね)

そもそも、そんなに長生きしてどうすんの?