たまにかみさんが自分と同じツボの漫画を買ってくることがあって、今回紹介する漫画はまさにそんな漫画です。
ゲームの主題となっているのはゲームセンター等に置かれている「ビデオゲーム」。
ファミコン(等も出てきますが)とはまた違う、ビデオゲームの世界、ゲームセンターを通じて知り合った二人の男女が不思議な関係を築き上げていく。
そんな漫画です。
 


ゲーセン通いはさほどしなかったものの、東京に出て最初に着いた仕事がゲーム誌編集だった自分は立派なゲーマー。
未だに娘に「ゲーム脳」 と言われています。
そんな自分ですから、漫画の中で出てくる様々なゲーム名、そしてそのノウハウは勝手知ったること。
ただ、そんなゲームに関する云々はこの漫画においてはただのスパイスでしかありません。

この漫画の主題は「恋愛」。
だからかみさんもツボったのかもしれません。


アーケードゲームを通じてひかれあう二人

主人公はゲーム以外はからきしダメなゲーム脳小学生男子「矢口春雄」。
彼の前に現れた大金持ちのお嬢様「大野晶(あきら)」は彼以上の実力の天性のゲーマー。
当初、対立しながらも共通の趣味であるビデオゲームをキーに少しづつ惹かれ合っていく二人。
が、二人を待ち受けていたのは残酷な運命だった。

といったところが1巻までのあらすじ。

その後、中学、高校と年を重ねていくも、なかなか二人の関係は進展せず。
ゲームでハルオ(矢口春雄)を振り向かせようと健気に頑張る「日高小春」などの登場もストーリーに花を添えます。

主人公やヒロインのキャラクター設定がいいですね。

お嬢様の「大野晶」は、学校が終わると数多くの習い事を強制させられ、もともと口数が少ない(というか喋らない)せいもあって全く友達ができない。
彼女が唯一はけ口とできたのがゲームセンターだという設定。
一方、ゲーム馬鹿の「矢口春雄」はゲーム以外はからきしダメで、学校の成績もほぼ最下位。
ただし、ゲームのこととなると眼の色が変わり、いつまでもゲームについて語り続けているというタイプ。
中学から登場の「日高小春」は至って普通の女の子。
趣味がないことをコンプレックスに感じ、自由奔放で好きなことになると眼の色が変わるハルオに惹かれてしまう。
この3人が中心となって話は進むのですが、サブキャラのキザな「土井」、ハルオの良き理解者「宮尾」、とんでも女子「鬼塚」などもいい味出してます。

とりあえず、読んでみてください。
特に、一昔前のゲーマー女子、ゲーマー男子にオススメ。

なんか、こんな子いたなぁ。。とか、
こんなことあったなぁなんて懐かしい気持ちになれると思います。

最後に、この漫画のおススメポイントを紹介しておきます。
  • ゲーム機、ゲーム等がたくさん出てきてゲームマニアにはたまらん。
  • 意外と純愛漫画。
  • 絵が特徴的で良い。
そう、絵も独特でいいです。
作者の「押切蓮介」さんは「怪奇ドロップ」などというバンド名でバンド活動などもされていたようです。
ツイッターや公式サイトも存在しますので紹介しておきます。

□ カイキドロップ(押切蓮介氏公式サイト) 
□ 押切蓮介 (rereibara)さんはTwitterを使っています