ちょっと前の話になってしまいますが、自分も機種変更を考えているdocomo(ドコモ)のスマートフォンで気になることが起こりました。
docomoのスマートフォンにはSPモードというサービスがありまして、これが何かというとスマートフォン向けサービスプロバイダ(ISP)。
docomoのスマホでインターネットをするには入らざるをえないサービスでdocomoから与えられたメールアドレスがインターネットで普通に使えるというのも一つの特徴となっています。
□ spモード | サービス・機能 | NTTドコモ

そして今回起きたトラブルがSPモードで使用しているメールに関するもの。
なんと、メールを返信すると違う人に送られてしまったり、そもそもからして自分のメールアドレスが別人のメールアドレスに起き変わってしまったりといったことが起きていたのです。
□ ドコモの「spモード」利用者のメールアドレスが置き換わる不具合、22日に解消へ - ウレぴあ総研


当初はAndroidにはマルウェアが多いと聞いていましたので、これは第三者によるハッキング(クラッキング)ではないかと思っていました。
ところがどうもこれは、docomo(ドコモ)のネットワークによる不具合であることが分かって来ました。

この件に関してdocomoは以下のように発表しています。
□ ドコモのspモード障害、伝送路断をきっかけにユーザー管理サーバーが処理能力オーバー:ITpro
20日12時22分に関西の中継伝送路で故障が発生。その際、冗長化しているネットワークを片系運用に移行したが、復旧作業中に光ケーブルを誤って切断。その関連で一時的に伝送路が全断した。その後全断は2〜3分で回復したものの、全断中に、関西地区のパケット交換機に収容されているスマートフォンの常時接続が一斉に切断された。
これがメールアドレスが入れ替わった直接的な原因のようです。

さらにこの発表を受け、吟味して書かれた以下の記事に根本的な原因が隠されています
□ [続報]spモード障害、なぜ処理能力オーバーで「メールアドレスの置き換え」が起きたのか:ITpro
大きな理由の1つは、メールアドレスが端末固有のIDでなく、端末に振り出されたIPアドレスとひも付いていた点にある。
こちらの記事によると今回起こったトラブルの根本的な原因はSPモードのメールアドレスとIPアドレスを紐づけていたその仕様に問題があったようです。
そこに、ケーブル切断事故が起きたために再接続後にサーバー側と各スマートフォン側のIPアドレスに食い違いが生まれてしまい、結果として他人のメールアドレスに入れ替わってしまった。
つまり、この仕様を何とかしないと根本的な解決にはならないということになります。

これに対してdocomoは
パケット交換機や各サーバーの間でIPアドレスの対応表に不整合が生じないよう確認するプロセスの導入を検討している。
とのこと、
再び大地震が起きる前にぜひ、導入して欲しいものです。