まあ、だいたい世の流れを見ればみんなわかりきっていることだと思うけれど、ちょっと新しい情報なんかも入ってきたのでまとめてみることにした。

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よくわかる印刷業界 (業界の最新常識)よくわかる印刷業界 (業界の最新常識)
販売元:日本実業出版社
発売日:2007-02-22
おすすめ度:5.0
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理由1 印刷通販による価格破壊

これは以前、「プリントパックで「死亡事故」印刷機における問題で済ます」を書いたときにもちょっと触れましたが、印刷通販により印刷物はむやみに安くさせられた気がします。
もちろん、一つのビジネスモデルとして認めざるを得ない安売りですが、お客様が神様の日本では安値の連鎖の元凶であると思わざるを得ません。
対策としては多様化を認め、自社ならではの強みを表に出して料金をとっていくという手段がいいと思います。
たとえば「デザイン」。たとえば「対応力」等。

理由2 価格のオープン化

印刷通販のもう一つの罪は料金を顧客側にわかりやすく伝えたこと。
時代はオープン化。個人的にはこれは正しい行為だと思っています。
ただし、旧体制の印刷既得権益層はそうは思わず、料金のオープン化=お金が取りにくくなった。と考えるようです。
そもそも、自治体の下請けでなんとか食べていけていた小さな印刷会社にとっては、その繋がりを切られることが死活問題に繋がってくるわけです。
ところが、その自治体がオープン化に伴って予算を明確に掲示するようになってくる。
すると、印刷通販で一般化した料金と自治体から支払われている料金との料金格差が問題視される。
それは、過去に書いた「官のお仕事」といった記事も参考になると思います。
で、いずれは事業仕分けの対象にされて予算を削られ、効率化された大手や印刷通販にその需要を奪われてしまう。
対策としては個人でやられているような小さいところは「印刷業」は廃業してそれにより培った技術、経験及び人脈を使って「コンサル」か「デザイン」かで食べていくしかないでしょう。
印刷の実務は大手や印刷通販に任せてしまった方がいいと思います。

理由3 電子書籍の台頭

まあ、これが今一番騒がれているわけです。
今まで紙でやっていた漫画や書籍、雑誌をデジタルにしてしまおうといった動き。
今年、AmazonのKindleやAppleのiPadが出て加速するのではといわれています。
もちろん紙である必要性のある本もあると思いますが、コストを考えたら断然デジタルがお得なのは目にみえています。
スピードも早い。
そしてこれが実に素晴らしい。iPad買えば本いらない。
チラシなんかはまだ安泰なんじゃないかとも言われていますが、そもそも新聞がやばいし、電子ペーパーなんてのも出てきてます。
決して安泰じゃないでしょうね。
で、対策ですがこれはもう会社レベルでビジネスモデルのパラダイムシフトを行わないとダメだと思います。
製品を作り出すコストが限りなく安くなっていくのだからモノを売っていてもダメなわけです。
これからはモノからサービスへといった方向に考え方を替えなければならない。
ただ、保守的な印刷業界。なかなか。。ってうちだけだったりして?