どんなに僕ががんばっても評価されない理由がわかった。
それは、「Web(ウェブ)」が「印刷」を喰っちゃってるからだ。

カニバリゼーション - J-marketing.net produced by JMR生活総合研究所
 カニバリゼーション(cannibalization)とは、自社の商品が自社の他の商品を侵食してしまう「共食い」現象のことをいいます。

カニバリズムの系譜―なぜ、ヒトはヒトを喰うのか。
池田 智子
メタブレーン
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1 うーん
4 読みやすかったです。
2 前半はかなり面白いけれど
5 いわゆるホラー本では、ないと思う。
4 人はなぜ人を食うのか?ある意味素朴な質問


たとえば、デジタルカタログを勧めてきた顧客は、おかげでカタログをあまり刷らなくてすむ。という。

たとえば、会社案内を進めていた企業が会社案内を止めてWebに鞍替えする。
そして、その後、会社案内の話はトンと来なくなる。

たとえば、今まで差込みハガキで対応していた問い合わせ等が、今やほとんどWebの送信フォームに変わりつつあるという。
やがて差込みハガキはいらないという話になってくるだろう。

つまり、僕ががんばればがんばるほど、印刷はなくなっていくのだ。

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当社では会社全体のWebリテラシーがまだ未熟なため、作るだけのビジネスモデルとなっている。
印刷だったら作るだけのビジネスモデルでもまだやっていける。
物理的に再販等が発生するためだ。
ところが、Webの場合作るだけだと仕上った地点で終わってしまう。
酷いのになるとWebをサービス(無料)で受注して印刷物を取ってくる営業も過去にいた。
救えない。

実際、会社の人間の多くがWebを重要視していない。
それどころか、場合によっては「Web(ウェブ)」に対して「印刷を喰う悪者」という意識さえ持っているように感じる。
今のままの認識だと、世代交代が起こったとしてもWebの評価は低いままだろう。

とは言いつつ、作るだけのビジネスモデルでは「Web(ウェブ)」と「印刷」との共生は不可能。
それはなぜか?
Webは非常に効率的にできていて、作り出すものを最小限に抑えてしまっているからだ。

したがって、「Web(ウェブ)」と「印刷」とを共生させるにはビジネスモデルのパラダイムシフトが必要となってくる。

ところがだ。

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先日、これからを担うであろう上司と口論になった。
僕のやっている仕事が見えていないのだろう、彼には何もやっていないように見えるらしい。

特にびっくりしたのは「勉強は家でもできるじゃないか」といった言葉。
Webディレクションをやっていく上で勉強(情報収集)だって立派な業務だ。
体を動かさずに頭を動かしているだけでは仕事をしているとはいえないのだろうか?
効率的に物事が運べず、余計な仕事に右往左往しているほうがよっぽど「害」だと思うのだが。
そもそも、いまどき体を動かすだけで利益は生まれない。

おそらく「製造業」としての血が染み付いてしまっているのだろう。
悲しいことだ。

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先日、当社営業部員を対象にWeb講習会を行った。
まずは「Web(ホームページ)とはどんなものか」の説明、
次回、「Web(ホームページ)のどんなところが売れるのか」を説明する予定だ。
こういった形で少しずつ、会社全体のWebリテラシーを高めていって、Webを印刷媒体ともにビジネスとして有効利用できるような会社にしたいと思っている。

もちろん、(いやむしろ?)上の人たちも教育が必要。
が、しかし、プライドが高いだけに大変。
駄目だったら飛び出すだけですけどねぇ。