アメリカにはWeb制作会社がないそうです。
厳密に言うと、Web制作だけをしてビジネスにしている会社形態の組織がないということ。
日本には存在するWeb制作会社、アメリカではなぜ、存在できないのか?
なるほど、読んでみてこれは納得ですね。

□ アメリカでWeb制作会社が存在出来ない5つの理由 | freshtrax | btrax スタッフブログ

WEB


以下、本文中から5つの項目のみピックアップして解説していこうと思います。
1. 多くの企業はWebに関する機能を社内に持つ
2. 外注コストの低下
3. フリーランサーの存在
4. 凄いデザイン会社を作った際の落とし穴
5. スタートアップによるデザインスタジオの買収

要するにWeb制作という行為を仕事とした場合。
そもそもWeb制作はスキルの高い人間がひとりいればある程度可能であるという前提があります。
つまり、組織としてビジネスを行うことにWeb制作は向いていないわけですね。

そこで、企業内にWebに関する機能を持たせる(1.)というかたちにするか、フリーランサー(2.)につど契約してWeb制作を依頼するかというかたちをとっている企業が多いようです。
アメリカでは「フリーランサー」に対しての評価が日本よりも高く、会社という組織より、むしろ価格や使い勝手等を考えると「フリーランサー」を選択するほうが多いようです。

仮にWeb制作会社にWeb制作を依頼する場合でも、言葉の壁のないアメリカではよりコストの低い別の国のWeb制作会社に頼んでしまう(2.)ようですね。
ということは、アメリカよりも生活水準の低い国であればWeb制作会社も存続可能ということになります。
日本がそうなのか?

一方で確かにアメリカにも過去には凄いデザイナーを要するWeb制作会社(4.)はあったそうなのですが結局、能力のある一人により持っていたところがあって、IT企業などの体力のある会社に買収(5.)されてしまうか、直接その技術者を高額で引き抜いてしまうというかたちで徐々に淘汰されていってしまったようです。

といったようなところがアメリカにWeb製作会社がない理由とのこと。
アメリカで起こることはやがて日本でも起こるという人もいますが、やがて日本でもWeb制作だけをビジネスとしている会社は淘汰されていってしまうということなのでしょうか?

自分は日本の場合はちょっとだけ違うんじゃないかなぁと感じます。
まず、日本は「物を作り出す」ということに対しての評価がアメリカよりも高いような気がします。
伝統的工芸品産業の振興に関する法律」なんかができるくらいですからね。
ただ、それがWebサイトにも当てはまるかというと難しいところもあるのですが。。

一方、会社の形態もアメリカと違っているんじゃないかと感じます。
アメリカでは「会社」=「システム」と捉えがちですが、日本の場合は「会社」=「家族」といった考え方もあります。
つまり、お金や効率だけではない、人の繋がりも重要視されているのが日本の会社です。

もっとも、そもそもからしてWebサイトを作るだけをビジネスモデルにしている会社があるのかというと、日本においても今は殆どそういった会社はないんじゃないでしょうか?
作って渡して終わりではなく、SEO等も含めた運用等もやっているところが殆どでしょう。
以前いた、作ってナンボの製造業的印刷会社ですら更新、管理費としてお金をとっていたくらいです。

そういう意味では日本もアメリカ同様、Webサイトは作るだけじゃ儲からないんだよという時代に入ってきているのでしょうね。