遠隔操作ウイルス事件の真犯人からのメールが公開されていたようです。
いまさらGIGAZINEさんの記事で読むことができました。

□ 「iesys.exe」の作者であり遠隔操作事件の真犯人からのメール全文が公開中、最大の問題点は何か? - GIGAZINE
□ 2012-10-21 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」


この冤罪事件は何故起こってしまったのか?
偽の自白を強要させる警察はもってのほかですが、悪を叩くよりも(この場合警察であっても間違いなく「悪」です。)もっと建設的に物事を考えた方がいいでしょう。

何故、警察は今回の事件が遠隔操作ウイルスによる第三者が行なった行為だと判断できなかったのか?
ここに、日本の歪みが存在しているように感じます。
それは、日本における組織の問題です。

日本ではいわゆるちょっと変わった天才や積極的に前に、上に出て行く人材を組織においてよろしいとしない風潮があります。
一方で、多少能力は劣っても、周りとの関係を大切にするいわゆる日和見主義的な人材は好まれ、そういった人材を多く集め、一致団結してやっていけば結果がでると考えている家族的な組織が多い。
決してそれがいけないというわけではないんですけどね。

おそらく警察も同じような組織だったのでしょう。
能力の高い、少し変わった人間は排除され、上下関係を重んじ、周りとの関係を大切にする、特に体育会系のタイプが好まれているのではないか?

まあ、昔であればそれでも問題なかったかもしれません。
ただし、これだけIT技術も発達し、多くの情報が簡単に手に入る今、それだけでは解決できないこともたくさんあるわけです。

それがこの事件を生んだ。

つまり、警察にこの事件が沿革操作ウイルスに寄るものである可能性を指摘する人間がいなかったと考えられます。 
簡単に言ってしまうと警察という組織がそこまでITリテラシーが高くなかった。 
そしてそれは決してどこに問題があるというわけではなく、日本における組織がそういうものだから仕方がないんです。

東電しかり、国会しかり、日本ってのは何かが起こってからでないと動きが生まれません。
この事件を教訓に警察にはもう少しITリテラシーを上げていってほしいものです。

また、日本における組織の問題も時間はかかるかもしれませんが解決していかなければならないこと。
日本からイノベーションが生まれない理由も、日本における組織の日和見主義、家族主義が原因だと思っています。