ツイッター(Twitter)等でまたデマが広がった。
デマのもとになったのは2ちゃんねるのスレッドに書きこまれた以下の書き込み。

□ 噂のニュース真相は○○ : オルタニング現象とは?東京で雲が落下。
あーこれは「オルタニング現象」やね
ググればすぐ分かる

で、ググって出たのがWikipediaの「オルタニング現象」の項目。
□ オルタニング現象 - Wikipedia
比較的大きな粒状の氷を主成分とする雲が大気中に停滞することによって、移動速度が速い他の雲をあたかもかき分けているかのように見える現象。
シベリア東部、中国東北部など寒冷地で多く観測され、日本ではほとんど報告がない。
1909年、東エセックス科学大学のクライブ.D.オルタニング(1856-1924)が初めて観測したことによりこの名がある。
が、この項目は既に無い。


実は「オルタニング現象」はデマ。雲が落下はおそらく本当。

これが話題になり、だれかが「オルタニング現象」というデマを作った。
その流れはこうなる。
  1. 雲の落下が2ちゃんねるやツイッター等で話題。
  2. 『あーこれは「オルタニング現象」やね』と書き込む。
  3. Wikipediaに「オルタニング現象」の項目を捏造。
  4. 話題になり、Googleの急上昇ワードなどにも出現。
  5. Wikipediaの「オルタニング現象」の項目を削除。
ここで特に注目すべきはWikipediaに自分で項目が作れてしまう点。
ぶっちゃけると、今の会社の項目を作ったのは僕だったりするのですがWikipediaでは勝手に項目を追加することができるのだ。
たとえばアドレスバーに「http://ja.wikipedia.org/wiki/プロット・ファクトリー」なんて書くと以下のようなページが開く。
Wikipediaのプロット・ファクトリー
ここで、「"プロット・ファクトリー"という項目を新規作成する」をクリックし、内容を書き込むことで新しい項目が作れてしまう。

まとめると、
  1. ツイッターや2ちゃんねる等で話題になっている現象を見かける。
  2. Wikipediaにその現象の名前を捏造。被リンクを貼るなどしてGoogleにインデックスさせる。
  3. 2ちゃんねる等の匿名掲示板でさり気なくその現象名を伝え、「ググれば分かる」と付記する。
とすることで、デマを作ることができてしまうのだ。
実際「オルタニング現象」が誰か一人によるデマなのかは分からないが、可能性は十分あるんじゃないかと思う。