固有名詞に「さん」をつける基準ってどこにあるんでしょうね?
故人や有名人(ことお笑い芸人)には付けないことも多い気がします。
今回タイトルに三波春夫さんを使うに当たって「さん」や「氏」をつけたほうがいいのかなぁとも考えましたが既に故人でもありますしタイトルにつき敬称略させていただきました。

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三波春夫さんといえば「お客様は神様です」といった言葉が有名です。
この言葉が最近ネットで取り上げられ、ブラック企業を生み出した元凶であるという話になりかけています。
はてには、今の日本の破綻を招いた言葉の一つであるという話にもなりかねません。

いまさらこの話が出たのは、テレビで放送した「餃子の王将」の新人研修が惨いってのが発端になっているみたいです。
番組内で「お客様は神様です」という言葉でも使われていたのでしょうか?
 「餃子の王将」の新人研修ブラック杉ワロタ│ニュース2ちゃんねる

で、「お客様は神様」問題。
以下の2ちゃんねるまとめブログにうまくまとめられています。
□ 暇人\(^o^)/速報 : 【お客様は神様だ!】なぜ、日本では客が神なのか - livedoor Blog(ブログ)
三波春夫と勘違いした偽善経営者のせいで馬鹿野郎が量産されることになった
うーむ。言われちゃってますね。
まあ、通常は対等であるはずの顧客と企業の立場のバランスが崩れ、顧客側が異様に強いのが今の日本であって、だからこそブラック企業ができあがり、それが社会悪となってはびこっているということでしょう。
なるほど、確かです。

クレーマーとサービス料の問題も語られています。
サービスがいいのは当たり前、「俺は客だぞ!」を決まり文句に好き放題。
海外ではサービスがいいとチップをわたすという文化もあるくらいですね。
日本にはモノにしかお金は払わない。サービスに対してお金を払うという文化がないのかもしれません。
当社でも印刷物(色のついた紙)に対してのお金はしっかり取っているのにデザイン料、企画料等になると、顧客以前に営業が渋るんです。そういうお金を取るってことがある意味信じられない人もいるくらい。

ここでちょっとした問題発言を。
売春を合法化しちゃってはどうでしょう?
あれはまさにサービスを売っているわけですから、「売春合法化」=「サービス料」の一般化に繋がらないですかねぇ?
いやいや、買っている人は女性を使い捨てのモノ程度にしか考えていないのかもしれません。
仮に僕だったら会話などでその人との人間味あふれるふれあいなんかも楽しみたいと思いますが。。

あと、もうひとつ感じたのは「お金」に対する価値観の問題。
お金に価値基準を置いているからお金を払った方が「神」になってしまう。
勘違いしないように、お金なんて単なる紙切れです。
価値があるのはサービス、技術、製品(商品)です。

僕の意見をまとめるとこんな感じかな。
  • 顧客と企業は対等。決してお客様は神様ではありません。
  • お金に価値はない。ただの紙切れである。
  • 価値があるのはサービス、技術、製品。
Tumblrでクリッピングさせていただいたこの言葉がすべてを解決に導いてくれるかもしれない。
のりさんぶらー, 別に経営者(だけ)が悪いんじゃない 経営者だけ見たら日本の経営者の取り分は大企業でもきわめて低い ...
高労働の主犯は日本の消費者(≒労働者)だよ
お客様は神様という消費者の気持ちが自分が労働者の時の首を閉めてる
なんでもそうですがつまりは自分に返ってくるってことです。
子どもの頃から何度となくいわれていることにも関わらず、これを理解出来ていない大人の何たる多いことか!

それから、最後に三波春夫さん側の「お客様は神様です」のついての意見です。
これだけ社会問題化されちゃうとさすがに真意を語っておかないとですものね。
□ 「お客様は神様です」について
三波春夫にとっての「お客様」とは、聴衆・オーディエンスのことです。客席にいらっしゃるお客様とステージに立つ演者、という形の中から生まれたフレーズです。三波が言う「お客様」は、商店や飲食店などのお客様のことではないのです。