ものつくりひとSNSステップサーバーではメールによる投稿ができないのでさくらインターネットにOpenPNEを設置しました。
以下、その作業の流れと注意すべき点等。


■独自ドメイン及びサブドメインの設定

さくらインターネットでEC-CUBE」の時は端折っちゃいましたが、まずはさくらインターネットで独自ドメイン及びサブドメインの設定をしておきましょう。
今回はYahooドメインで管理している「plot-factory.net」に「sns」といったサブドメインをつけて「sns.plot-factory.net」でアクセスできるようにします。
この部分は「DNSの設定」とほぼ同じですが、今回はDNSサーバー自体Yahooのものではなく、さくらインターネットのDNSサーバーに変えています。この場合、Aレコードを追加する必要はありません。
DNS設定
Yahooドメイン側でDNSサーバーをさくらインターネット指定のものに変える。
サブドメイン設定
ドメイン名でアクセスするとパスの中のデータを表示するようになっています。
ドメイン名とそれに対応するパスの設定は後々変えられるのであまりこだわらなくてもいいでしょう。

■プログラムのダウンロード及びインストール(アップロード)

データ(プログラム)をダウンロード。アップして解凍します。
ステップサーバーのときはSSH(またはtelnet)が使えなかったので解凍後、アップしましたが、複数ファイルのアップロードに時間がかかることを考えると、アップロード後解凍したほうがいいです。
ちなみに今回インストールしたのは「OpenPNE2.12.8
EC-CUBEの時と同じ「tar.gz」をEC-CUBEの時と同じ方法で解凍します。
tar xpvfz Open*
EC-CUBEの時はパーミッションの設定は必要ありませんでしたが、OpenPNEではセットアップガイドの通り「var」フォルダより下のフォルダのパーミッションを777にしておきましょう。
chmod -R 0777 var/*
なお、解凍してできた中の「setup」フォルダと「LICENSE」は捨ててしまってもかまいません。

■データベースの設定

データベースを用意します。今回はEC-CUBEの時作ったデータベースをそのまま使います。
まだ作られていないときは「さくらインターネットでEC-CUBE」の「データベースの用意」を参考に作っておいてください。
ここでは、データベースに新しいテーブルを作ってデータを用意します。 「ステップサーバーでOpenPNE」の「データベースの設定」の「3.」と同じことをしてください。
インポートファイルを使ったほうが楽だと思います。

■初期設定(config.phpの設定)

こちらも「ステップサーバーでOpenPNE」または付属の「セットアップガイド」を参考に。
(「携帯メールによる投稿設定」でもconfig.phpに一部手を加えるのでこの地点ではアップロードしておかなくてもいいでしょう)
なお、ステップサーバーの時にした「メール送信の設定」はさくらインターネットでは必要ありません。
(ただし、「http://www.plot-factory.net/sns/」などのようにドメイン直下にOpnePNEを設置しない場合は何らかの設定をしないとメール送信できないようです)

■携帯メールによる投稿設定

今回のメインはここからのステップサーバーではできなかった部分です。
「携帯メールによる投稿設定」に関しては、以下の記事のとおりやればいいんですけどね。
情報科雑感: GmailとSAKURAでOpenPNEの携帯メール投稿設定
ポイントは「Gmailを使う」というところと「.mailfilter」でPHPスクリプトへメールを転送するところです。
画像も交え、文章殆どそのまま引用させていただきます。
(1)SAKURAで転送専用のアドレスを作ります。
転送用メールの設定
「転送専用のメールアドレスにしますか?」とあるので「転送専用にする」を選び、転送先をとりあえず自分のメールアドレスにして保存しておきます。
(2)Gmailの準備
普段使っているアカウントにどかどかメールが来たら鬱陶しいでしょうから、新しいアカウントを作った方が良いでしょう。
Gmail の「設定」「メール転送とPOP設定」を選び、転送の設定をします。
Gmailの設定
(3)SAKURAのメールサーバ設定(その2)
ftp で接続。
mailfilter
「.mailfilter」という「.」から始まるファイルがあります。一度自分のPCにダウンロードして、エディタで開きます。メモ帳だとファイル名で問題になるかも知れません。OpenPNE が設置できた人なら大丈夫ですよね。この中身(自分のメールアドレスへの転送設定)を削除したのち次のように入力します。
to "| /usr/local/bin/php /home/自分のアカウント名/bin/mail.php" exit
((注)OpenPNE を設置したのがSAKURAで自分のアカウント直下だという前提です。例えば、wwwの中に「bin」「lib」「var」「webapp」……を入れたのなら、「/home/自分のアカウント名/www/bin/mail.php」のようになります。またSAKURAでない場合、phpへのパスが「/usr/local/bin/php」ではない場合がありますね。
これをftpで元に戻します。この後、(1)の転送設定をしてしまうとこのファイルが書き換えられてしまうのでやらないように気をつけましょう。
(4)config.phpの変更
現在設定されているconfig.phpで
26行目あたり
define('MAIL_SERVER_DOMAIN', 'gmail.com');
370行目あたり
define('MAIL_ADDRESS_PREFIX', 'xxxxx+'); ←gmail で作ったアカウントに「+」。さいしょの//は取り除きます。
372行目あたり、「宛先メールアドレスをハッシュにするか」を false に。これをしないとGmailへのアドレスがメチャクチャになります。
define('MAIL_ADDRESS_HASHED', false);
としてまたアップロードします。
以上です。
後は、AUとかだとメールアドレスに「+」があると半角スペースにしてしまうのでその旨注意書きをしておいたほうがいいでしょう。

■メールマガジンの設定

最後にCRONを使ってメールマガジン(デイリーニュースやバースデイ、ブログRSSの更新等)の設定をします。
「セットアップガイド」にある「4-3. cronの設定」をさくらインターネットのcronの設定に反映させます。
00 6 * * * root sh OPENPNE_DIR/bin/tool_send_daily_news.cron OPENPNE_DIR/bin/ [bin_path]/php
だとしたら以下の通りになります。
cronの設定
実行コマンドの部分は以下のようになります。
/home/ユーザー名/OpenPNEを入れた場所/bin/tool_send_daily_news.cron /home/ユーザー名/OpenPNEを入れた場所/bin/ /usr/local/bin/php
ちなみに、RSSの更新はかなり頻繁に行なわれるので実行コマンドの後ろに「1> /dev/null」と入れておきました。

北関東ものつくりひとSNS(できたもの)
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