かつて、印刷会社は製造業だった。
デザイナーの指示通りに物を作り出すことで、利益を得ていた。


ところが、DTPが普及するにつれ、まずフリーランスのデザイナーが減り、
デザイン業務も印刷会社内で行われるようになった。
ところが、一部の印刷会社ではあくまでも製造業を貫き、
そのことで、デザイン・企画料金が取れない仕事が生まれてきた。
幸いなことに、DTPはさらに発達し、版下が消え、フィルムですらなくなりつつある。
そこで、いままで版代として請求していた分をデザイン・企画料に回せるようになり、
結果つじつまが合うことになる。
ところが、DTPはさらに進化している。
データをそのまま本に出来る時代が近々来るだろう。

DTPが発達してくることで印刷物はどんどん安くなっている。
そしてそれは当たり前のことだ。

では、印刷会社に未来はないのだろうか?

これからは製造業としての印刷会社は終焉を向かえる。
企画・提案型のサービス業としての印刷会社への変換が求められる時代となってきた。

これは、経済界全体にいえることだと思っている。
つまり、物を作って売る時代は終わりを告げ、
これからは、発想、アイデア、知識、サービスを売る時代へと変わっていくだろう。

そして、発想力、サービスの充実がなければ、どんな企業も生き残れなくなる。
一部、大手企業が縮小傾向にあるのは、
すべて発想力、サービスの欠如によるものだと思っている。

そして、印刷会社もまた同じ運命をたどることになるだろう。

□2008年1月15日
過去に全く同じタイトルの記事を書いていたことが判明。
こちらは#2ということにしておきました。
印刷会社に未来はあるのか?#1